この度、シマダグループの総合冊子「こめびと」を創刊いたしました。

約 3000 年 前、稲 作 の 普 及 により、私 たち日 本 人 は 狩 猟 社 会 から農 耕 社 会 へ 変 化したと
言われています。そして、稲作を通して定住を始め、自然を畏れ敬いながら、共生してきました。
かつての日本は、共同体の中で互いに助け合い、自然を大切にし、持続可能な社会を築いて
いたのです。

米は主食であるとともに、時に通貨であり、生きる上でなくてはならないものでした。世界的
にも類を見ない米文化を形成してきた日本。私たちの DNA には米が深く刻み込まれています。

シ マダグル ープ の 原 点 は「島 田 精 米 店」で す。「お 米 で 皆を笑 顔 にしたい」との 想 い で
始めた商いは、時代の変遷と共にメタモルフォーゼ （変態）を遂げながら、様々な業態へと
発展してまいりました。しかし、私たちの DNA は変わりません。米のように、なくてはならない
存在であり続けたい。いい時間を提供したい。そんな想いを込め、「こめびと」となりました。

創刊号の表紙のテーマは「風」。エノコログサ （ 猫じゃらし /イネ科の植物 ） が優しく風に揺らぐ
風景から、穏やかで心地いい時間の流れを感じていただければと思います。

弊社の想いに共感くださり、芥川賞作家でミュージシャン・映画監督でもある、辻 仁成 さんが
巻頭エッセイを連載。実は「こめびと」の名付け親でもあります。