ご本人は「入居したくない」
以下は、介護施設勤務歴15年、ガーデンテラスシリーズ勤務歴7年の私が受けたよくある相談をもとにしたエピソードです。
——————–
離れて暮らす両親に会えるのは、お盆休みか正月、運よく連休が取れて家族の都合が一致したとき。昔から体力に自信がある父と、常に動き回ることを苦としない母は、年相応にしては元気な方だという自信があった。
元気な様子は変わらないが、少しずつ痩せて小さくなっていく変化には気が付いていた。それでも夫婦で協力して生活もできている。携帯電話も使いこなしている。そんな数年間を過ごしてきた…
こんな両親が急に介護が必要な状態となり、施設への入居を考えるきっかけとなることは珍しくありません。
「本人は「入居したくない」と言うんです…。こういう方は結構いますか?」
ガーデンテラスの施設見学でも、珍しくない相談内容です。
「入居したくない」という言葉の真相
「入居したくない」という言葉の真相はなんでしょう。
その理由はそれぞれに、
「長年住んだ家を離れたくない」
「仲の良いご近所付き合いを失いたくない」
「他人に迷惑なんてかけられない」
「子供たちに迷惑をかけたくない」
そんな親の本音を置いてきぼりに話を進めると…
「家に帰りたい」
「ご近所さんに挨拶もできていない」
「まだ自分でトイレもできる、料理もできる」
「子供たちに施設を探してなんて言ってない」
こうなってしまうことがあります。本当に、、、よくあります。
どうしたら納得してもらえるか
「今まで頑張ってきて、仕事もして、子育てもして悪いこともしていないのに、なんで残り少ない人生で一人きりにならなきゃいけないの、寂しい、情けない」
と思うのは普通かもしれません。
「お父さんのために、お母さんのために」というキーワードは一見、親孝行のように聞こえますが、「世話になるつもりはない」と考える親にとっては、大きなお世話になってしまうかもしれません。
まずは、親の気持ちに寄り添い、これからの親と子の付き合い方を話うことが必要です。
「お父さん、お母さんの生活に安心もしたいし、お互いの生活リズムもあるから、いい距離で付き合っていきたい」子供の希望も添えた提案の方が良いかもしれません。
「あぁ、良かった。親も納得してくれたし、これで安心だ」
いいえ、実はその方に合った施設探しが何より重要です。
では、まず何をすべきか
1.住み慣れた地域で相談する(地域包括支援センター)
住民の相談を幅広く受ける窓口で、制度の横断的窓口です。
・介護認定を受けて介護サービスを受けたい…
・親に合った施設を紹介してほしい…
介護サービスの入口になりますので、最寄りの窓口を探してみることをオススメします。
2.家族介護支援事業に参加してみる
地域包括支援センターで紹介されることもある、家族に向けた介護技術教室や交流会の開催があります。そこで、同じ悩みを抱える家族同士の交流で、どのように介護サービスをすすめるか等の話題があれば解決のヒントが得られるかもしれません。
3.本人と一緒に介護施設を見学してみる
どんなに専門窓口で相談をしても、「本人」が納得しないからには、介護サービスを開始したり、施設に入居をすることは、なかなか困難なケースがあります。
一番理想なのは、やはり本人も自分の目で見て、「体験」してみることが大事です。パンフレットや家族の話を聞かせるだけでは、「ネガティブ」なイメージは変わりません。
「見る」
⇒ 施設のイメージが変わります。
「感じる」
⇒ 雰囲気はどうか、交流できる場所で馴染めるかを感じることができます。
「味わう」
⇒ 今は食事付きで見学ができる施設がたくさんあります。
「話す」
⇒ 担当してくれた職員や見かけた職員は感じが良いか。
慣れない施設見学は緊張も重なり、あまり長時間だと疲れます。長くても1時間以内におさめて、本人がもっていた「ネガティブ」なイメージが変わるかがポイントです。
※弊社が運営する介護施設ガーデンテラスでも、空きのある施設では入居相談を承っております。無理にガーデンテラスへの入居を進めるわけではなく、サービスや住宅として本当にご本人様と相性が良いか、ご家族やご本人様の気持ちになって一緒に考えることを大切にしております。
施設入居をきっかけに良好な親子関係は、「親孝行」の1つかもしれません。
シマダリビングパートナーズ株式会社が運営する高齢者向け住宅
介護が必要な方のための住まいガーデンテラスシリーズ
介護が必要のない、アクティブな高齢者の住まいグランジュールシリーズ
資料請求や見学予約はこちらでお気軽にお問合せ下さい ☏0120-120-788