2024.03.25

介護職員×教員免許×宅建士

体育大学に在籍し、教職課程を専攻していた幸田さん。 将来を考える過程で介護業界を選び、入社 1 年目には宅地建物取引士の資格を取得。 介護・教職・宅建 全く関係ない三つがどのように繋がっていくのか。話を聞いてみた。

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Summary
  1. 教育実習から介護へ
  2. タッケンってなんですか?
  3. 何を"楽しい"と思って過ごすか

教育実習から介護へ

「決め事をそのままというか、自分で自由にできなくもどかしいというか……」

 

教育実習中の話を聞いた時の返答だ。
将来を考えた時に漠然と“体育の先生”と考えていたが教職課程を進める中で少し自分の想像とは違うと感じた。もともと広く興味をもつ性格。教員免許取得後、就職活動でも業界を絞らずメーカー、サービス業、人材営業など様々な職種で話を聞く中で、教職課程での「介護等体験」がきっかけとなり介護業界も何社か面接。

 

ただ、介護業界も(決め事をそのまま)という印象。その中で「介護×旅行」「ホテルのような施設」「事業部の垣根を変えて本気で介護を考える」と他にない言葉が並んでいる会社が。それがシマダリビングパートナーズだった。

 

ここだったら、既成概念に囚われない「普通じゃない介護士」になれるかもしれない。大学時代に学んだことはデイサービスやリハビリ系に役立ちそうだ。いくつかの選択肢の中から入社を決めた。

タッケンってなんですか?

「入社前に何か勉強していた方がいい事はありますか?」入社前面談で聞いてみた。
たぶん“介護職員初任者研修”と言われると思っていたら“宅建の勉強”と言われた。
タッケン!? え、タッケンとは何? どこで使う資格だ!?そもそも介護に必要?

 

「真面目な話、言われた時は意味わからなかったですよ(笑)」

 

どんな資格でどんな読み方なのか。(タクケン)か(タッケン)かの区別もつかない。それでもシマダグループの沿革で「ちょっと前まで宅建は運転免許だった」と説明を受けた。

 

宅建は運転免許!? | シマダグループ (shimadahouse.co.jp)

 

説明の際の「自身の選択肢を広げる」という言葉はやけに胸に響いた。

 

戸惑いながらも入社後、 慣れない社会人生活と並行してフォー〇イトの教材で宅建の勉強も始める。当然だけどそんなに甘くはない。介護の仕事は人の命を預かる仕事。気を抜ける時はない。配属先の介護度が高い事で体力も使い、業務後の勉強は睡魔との戦い。

 

「勉強はあまり得意ではありませんでした。大学も運動ばかりやっていたもので。」

 

見たことや聞いたことが無い言葉が並び、諦めそうになる毎日。くじけそうになりながらも“一度決めた事だから”と自分を奮い立たせる。周りも応援してくれた。
大切なのはメリハリ。毎日家で勉強できないなか、決めたルールはひとつだけ。

 

「通勤電車の中では毎日勉強しよう」

 

コマ切れだけどコツコツと続ける。最終的にそれが一番大きかった。

合格発表の日 自分の番号を見つけたときは嬉しさよりとにかくホッとした。
「これで勉強もうしなくて済むかなって」とイタズラっぽく笑ってくれた。

 

合格後、何か役に立っていますか?とストレートに聞くと
「正直、今の職場で大きく役に立っていることはありません」
と、これまたストレートに返してもらう。

 

ただ、合格によって将来の選択肢は間違いなく増えたともいう。不動産の資格によって入居募集の支援や介護施設用地の検討時プロジェクトに関わるかもしれない。また、自身の経験を就活生や新入社員に伝える仕事もあるかもしれない。入社前に想像した「普通じゃない介護士」に少し近づいている実感がある。

 

介護職員×教員免許 ×宅建士の資格を取得している人はグループ内で幸田さんのみ。
まさしくオンリーワンの存在だ。

何を"楽しい"と思って過ごすか

入社式で「社長にひとつ聞きたい事を聞ける」という時間を設けてもらった時に
「この会社は楽しいですか?」と尋ねた。

 

すると、あまり表情を変えていなかった社長が

「何を楽しいと思って過ごすかだよ」と少し笑いながら答えてくれた。

 

今思うとバカみたいな質問だなと思うけど「楽しいですか?」→「YES」「NO」

ではなく“楽しく過ごすか過ごさないかは自分次第”という事を教えてもらった。

 

今は何か新しいサービスを提供できないか、新しい楽しみはないか。そんなことを考えながら働いている。先日レクリエーションで新しい体操を考案した。すると入居者の方から「ああ、この動きってこの間教えてくれた兄ちゃんかい」と声をかけられた。僕の顔は覚えていないけど、体操の事は身体が覚えていてくれたらしい。嬉しかった。

 

自分が考えたことがカタチになる。今はレクリエーションにも大学時代の知識を活用し、積極的に新しい事を作り上げようとしている。

 

この会社はそれぞれが見つけた「楽しい」を応援してくれる。成長し続けたい、楽しみ続けたい。そしてこんな質問を気軽に社長にできる環境がある。

 

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